生きづらいぼくたちが生き抜くために
ひとつでも多くの知識を
知恵にできますように

Geek Job キャンプ卒業生が、特権を活かして中の人にインタビューしてきた。

いまに対する不安や不満を抱き,将来への期待と希望を抱くみなさんにあっては,「IT業界」への転職の足がかりとして「プログラミングキャンプ」を検討していることかと思います。そして,その候補に GEEKJOB キャンプが挙がっていることか思います。

そんなみなさんのお役に立ちたい(そして先輩ヅラしたい)と思い、こんな記事を書いたことがあります。

www.arute.me

この記事はぼくのブログで 2 番目に読まれる記事なのですが、これを書いてから 1 年が経ちます。そろそろ情報をアップデートしたい。そんな折、 Geek Job キャンプの中の人からお声がかかり、このたび、マーケティング・営業・メンター・キャンプ生の 4 者にインタビューすることができました🎊

先に結論を言っておくと、上記の記事の内容から逸脱はありません。有益か無益かでいうと無益寄り な記事です。

しかしそれでも、無益の益、無用の用、と言いますか、熱量そのものに価値があるって場合もありますので、今回も熱量マックスで書こうと思います。

いくぜ!

対象読者

まず、この記事の対象読者を明確にしておきます。

インターネットは誰でも情報にアクセスできる反面、意図しない相手にも発言が届いてしまうことがあります。ここが難しいところで、本来対面なら話さない話題も、届いてしまうことがあります。

対象 非対称
属性 2 年半前のぼくみたいなひと ぼくとかけ離れたバックボーンを持ってるひと
状態 もう内心では「やる」と決めたけど、自信が無いから背中を押して欲しい 検討中

まず属性ですが、 2 年半前のぼくを想定して書きます。

2 年半前のぼくは、 正社員歴半年のフリーターなまま 28 歳になってしまい、焦りとともに IT 業界を視野に入れていました

そこまで絶望的なひとはあまりいないかもしれませんが、 いま情報系の大学院で AI の研究をしていて、エンジニア就職したい みたいな読者はまったく想定していません。

また、キワドイところだと 可及的すみやかにイケてるエンジニアになり,南国でトロピカルジュースを飲みながら Ruby on Rails で開発したい というかたも対象から外しています。

ぼく自身にそういう思いが無かったかと言えば正直ありました。が,ぼくはそのルートをすぐに断念しました(自分には無理だと判断しました)

上記のような職業観は,否定されるべきではありません。

ですがぼくはやはり無意識のところで「未経験から即フリーランス?それは無理じゃね…?」と思いこんでしまっています。

なので,ぼくの意見を聞いて否定的な影響を受けるよりも,「イケるよ!すぐフリーランスになれるよ!」と書いてるひとの話を聞くほうがいいと思います。

つぎに状態ですが, もう内心ではやると決めた。だけど自信がないから背中を押してほしい ひとを想定して書きます。

さまざまなスクールを比較検討中のかた や, そもそも IT 業界に転職するか未定のかた は対象から外します。

ぼく自身転職当事者であり,正直,うまくいきました。まわりもうまくいったひとばかりです。だからこそ,暗黙の前提として, 「 IT 業界に転職しちゃいなよ! Geek Job キャンプ来ちゃいなよ!」 と思ってます。

これは,もう決めたひとにとっては心強い一方で,まだ迷っているひとには「偏った意見」に映るでしょう。

ぼくは転職当事者であり、新卒 SE に「 IT 業界に来た君たちの判断は間違っていない!一緒に勉強して、気分良く働こう!」と伝えるのが仕事です。

なので、この偏りをわざわざ修正しようとも思っていません。

プログラミングスクールについての比較なんて、アフィリエイターのかたが丁寧に情報をまとめあげた記事がいくらでも溢れています。ぼくのような人間は冷静さは捨てて(?)、とにかく熱く、個人的な見解を伝えようと思います。

迷っているなら見ないでください。 ぼくはあなたを全力で説得しますが、それは「説得してほしい(本当は内心決めている)」という前提があるからやるんです。

前置きの時点でだいぶ長いですが,本編はもっと長いのでご安心ください。

ハッキリ言いますが, この記事を最後まで読んだ時点で,あなたは体験講座に申し込むことになります。

なぜなら,それがあなたにとってもっともコスパの良い選択だとぼくが確信しているからです。そのために、そうでないかたを対象読者から外しています。

それでは、心してインタビューをご覧ください!

営業のかたに基本事項を確認してみた

新設された四ツ谷校に伺いました。ちなみに玄関はオシャレな感じになっています。

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まずは会議用スペースで営業のかたのお話を聞きました。

体験記が、ない!

今日はよろしくお願いします。
今日の目的なんですが,いまキャンプって,検索するとやたらと比較記事出て切るじゃないですか。

ズラッと出てきますね

ぼくが迷ってる立場だったときって,読みたいのは比較というよりも「その先」だと思ったんですよ。

キャンプに入学する頃ってほとんどネットに情報がなくて,不安もあったんです。で,入学したってだけの記事をブログに書いたら,「あれ読んで入学しました」って人に何人か会ったんですよ*1
有名人でもないのにリアルでそんなフィードバックもらえたのが嬉しすぎて,じゃあガチなのを書こうと思って全力で書いたのがコレです。

www.arute.me

これ書いてから 1 年弱くらい経ったんで,新しいこと書きたいなーと思って,今日に至るというわけです。

あの記事に書かれていることはほぼほぼ真実です笑

おおおー笑

転職メンターも「めっちゃいいこと書いてる!」と褒めておりました笑
ただ,検索時に「(いい)評判に踊らされるな!(全然良くないぞ!)」に見えるともったいないとも申しておりました。

はははw

新しいこと書きたいということでしたら,後でメンターとも話してみますか?
Hがひろきさんなら大丈夫って言っていましたし。

本当ですか?
やったー!卒業生でよかったです!
(キャンプ生にも声かけようっと)

キャンプ生100人になる!意外なところでインフラおすすめ!言語は Java 多し!

そういえば四ツ谷校舎できましたね,おめでとうございます。

ありがとうございます。
おかげさまでキャンプ生も増えていて,いまは 100 人を目標にやっています。

ひえー。ぼくの頃は確か 20 〜 30 人くらいでした。
ぼくがキャンプ生だったころにはなかったこととして,インフラコースがありますよね。あれどうですか?

だいたい 2 割くらいの受講生がインフラコースですね。

プログラミングコースよりは少ないんですね。
プログラミングコースで学習を始めて「やべっ,違った」と思ったときに方向転換できるってすごいことですよね。ぼくも安心して「向いてなかったらインフラも考えなよ」と言えますし。

制度としても, 2 週間以内の退会はいつでも可能なので,始めやすい仕組みは用意しています。
大々的に広告はしていませんが,受講生にキャンプ側からインフラを勧めることもありますよ。

キャンプ側からインフラを勧めるって……要は転職活動的な話ですよね。ぼくがメンターやってたときも,年齢を気にしてインフラコースを選択したと言ってた受講生がいました。つまり、実際のところ,インフラコースの方が就職しやすいってことですか?

そうですね。
あくまでも傾向ですが、高齢で未経験者の場合,企業は学習コストを気にするようです。

※ ちなみにこの場合の「高齢」とは、だいたい 27 〜 28 歳以上くらいを指します。Geek Job キャンプの転職コースは 20 代のみですんで。ただし、30 代以降の場合も「学習コース」に在籍して授業料を支払いつつ、転職支援サービスを受けて、転職できたら授業料を返してもらえる制度もあります。

??

採用担当者は,プログラミングのほうが学習コストが高いと感じているようです。その年齢から新しい技術を習得できるのかという。

もちろんそれを面接で示せるキャンプ生もいて、そういうかたはちゃんと内定しています。ただ、それを示せないキャンプ生には、インフラコースも選択肢として勧めています。

インフラも十分奥深いと思いますが……

とはいえ,プログラミングに比べると基本的に知識が積み上げ型で陳腐化しにくい印象はあります。あと,これは完全に個人的な感覚ですが,インフラはプログラミングに比べると,比較的適性の影響を受けにくいです。そういうところもあるのかなあ。

プログラミングコース内で,言語の選択はどうですか?

Java が 7 割です。
就職のしやすさではやはり Java が優位なので,キャンプからも Java をオススメしています。

やっぱそうなりますよね。
最近似たようなサービスがすごく増えていますが,差別化というか, *Geek Job キャンプならではの魅力* ってありますか?

Geek Job キャンプならではの何か!

強みを作ろうとはしているのですが,現状ではなかなか……。

まあそうですよね……こんだけ市場規模が拡大しているなら,強みとか独自性とかなくても発展しますもんね。

そうですねえ……。

話していると、同席していた A さんが会話に参加してくれました。 A さんはマーケティング部門の人で、キャンプ生時代も卒業後も、飲みにいったことがあります🍺

俺ちょっと話してもいい?

はいもちろんです

卒業生と現役生混合の勉強会を今月からやることにしたんだよ。

おおー!
キャンプの新校舎できるときに忙しくなりすぎて一時休止してたヤツ。

そう。現状だとキャンプって卒業したらそこで接点が切れてるんだけど,うまいこと現役生とのつながりだったり,卒業生同士のつながりを強くしたいって思ってて。
ひろきさんは卒業生同士の交流ってある?

あるもなにも,一緒に仕事してますよ笑
ぼくより 2 週間くらい早く入った○○さん。ぼくがバックエンド+フロントエンドを薄く広くやって,○○さんがフロントエンドをデザインやスタイリング込みでやってます。
お互いリモート開発で,画面共有しながら作業してて,近未来感溢れる開発やれてます。

なにそれめっちゃ面白そうじゃん!
なんかそういうきっかけをたくさん作りたいんだよね。
だいたい月イチでやって行く予定なんだけど,ひろきさん来月出ない?
今月の卒業生が〇〇さんと○○さんなんだけど,どっちもフリーランスで,ひろきさんもフリーランスだとフリーランス色が強すぎるからさ。

来月は出張行ってるんで…そこと被らなければぜひ!
どんなこと話すんですか? 技術寄り?

プログラミング言語そのものというよりも,それを使ってどんな課題を解決してるのかかな。

おおおー!

ひろきさんそういうの好きじゃん

大好き笑
実際言語の話をしちゃうと,知ってる人と知らない人の差が大きすぎるんで,もうちょっと抽象的なところの話の方が聞きやすいですよね。

そうそう。それで,そういう取り組みが Geek Job キャンプの強みになるように頑張ってるって感じです

日程かぶってしまって出席はできませんでしたが,今後日程が合えば参加予定です。

そのあと Geek Job の運営会社が開発会社と事業提携した話も聞きましたが,あまりにも雑談になってしまうので飛ばします。

そして転職メンターのかたが四谷校舎を案内してくれました。

じゃ,ひろきさん。メンターと話します?

お願いします! でも可能だったら先にキャンプ生と話したいです。Hさんの塩梅で,このひとならぼくが話しかけても嫌じゃなさそうってひとを教えてもらえませんか?

うん。たぶんあの方なら大丈夫。

キャンプ生から実際いまどうってのを聞いてみた

というわけで,穏やかそうなキャンプ生がいたので声をかけてみました。

はじめまして

はじめまして
ぼくはこのキャンプの卒業生で, 1 年くらい前に「キャンプの体験来いよ」ってブロブを書いたんですが,内容を新しくしたいと思っていたところにマーケティング担当のかたが「遊びに来ていいよ」って言ってくれたんで来たって感じです。
いまは新卒 SE のかたへの新人研修で IT の講師をやったり,キャンプ卒業生の友人と一緒に開発をやったりしています。

いきなり自分から質問してもいいですか?

もちろん笑

じぶんは就職したら客先常駐の会社に行くことになると思うんですが,ひろきさんもどうですか?

勤務形態という意味ではそうです。

ぼくが研修事業をやってるわけではなくて,研修事業をやっている会社がいて,その研修会社に教育を依頼するお客様がいて,ぼくは研修事業をやっている会社の人間という建前でお客様先に行きます。

契約の形態という意味だと,雇用ではなくて業務委託なので,たぶん I さんとは違うはずです。

…という IT 業界あるあるなヤツなんですけど,何となく分かります?

よく分かりますw

よかったですw
ちなみにノートめっちゃとりながら学習してるみたいですけど,キャンプでは何やってるんですか?

自分はプログラミングコースです。

言語は?

Java ですね。

おおー。 Java 多いですね。ぼくも Java の講師なんですよ。どうして Java を選択したんですか?

体験学習のときに,就職しやすいのは Java だって聞いたので。

ということは…(見た目年齢的に就職じゃなくて)転職コース?

ヤラセじゃないよ!崖っぷちキャンプ生だった!!

そうです。

自分いま 28 歳なんですけど,これまで職を転々としてまして…w

おおおー!そういう話を聞きたかったんですよ!
ぼくもキャンプ生だったころ,職を転々…はしていなかったけど 28 歳のフリーターでした!笑
ここだけの話ですが,ぼく自身も崖っぷち転職系の人生だったので,できればそういう話が聞きたいなと思ってたんです笑

それならよかったです笑

でも,就活も案外なんとかなりますよね?

そうですね。
まだ転職活動が始まったばかりなので 2 社しか受けていませんが,いまのところ選考は通ってます。ただ,年齢と,(職歴が)転々としているとこは不安がありました。

まあ不安はありますよね。でも実際のところ,面接でダメ出しとかされないでしょ? 嫌なら書類選考で落とすだろうし。

はい。
意外だったのは,転職活動って自分でやると思ってたんですが,Auto( = 自動。キャンプ生が面接の申し込みをするのではなく、転職メンターが勝手にスケジュールリングしてくれる)で面接に入れるんでびっくりしました。学習にも集中できて良かったです。

そうだよね!
すっかり忘れてたけど,ぼくも当時感激したような気がします。
転職メンターの添削受けるからエントリーシート書くまでは時間がかかるんですけど,そこから先はぜんぶそれで勝手に(?)やってくれるから,超ラクですよね。実際はぼくらの場合,書類選考で鬼のように落ちてるんだろうけど笑

落ちてるでしょうねえ

何個か聞きたいことがあるんですけど、周りの受講生と交流はありますか?

飲みに行ったりはしませんが,交流は結構ありますね。課題の内容を話したり,就活の話も結構します。

どうして Geek Job キャンプにしようと思ったんですか?(ぼくのブログ出るか?)

たまたま最初に検索でヒットしたので笑

そういうパターンもあるのかー!笑

もちろんそれで決めたわけではないですよ。
ホームページから体験に申し込んだんですけど,その時の電話応対がしっかりしてて,信用できそうだったので。

ちなみに「検索した」ってことは,プログラムをもともと知ってたってことですか?

はい。
もともと【某会社】に勤めてたときに自分で勉強を始めて,見よう見まねでホームページも作って…

えっ,それ見せてもらえます?

これです。

うおすげー。ちゃんとタグ理解して CSS も使ってる!
もしかして UI のフレームワークも使ってるんですか?


分からないですけど,たぶん使ってないです。

なるほどー。いくら崖っぷちとはいえ,行動しまくってますね。そりゃ面接も余裕ですよね。

ありがとうございます笑

画面周りの学習をしてきたなかで,Java を選択することに抵抗はなかったんですか?「Ruby on Rails でイケてるウェブ開発」たしたい的な。

なかったですね。
やっぱり今の自分は実務経験を積みたいというのが最重要なので。

もちろん、ゆくゆくはウェブデザインもできるようになりたいし,サーバーの知識も得たいですけど,まずは実務経験を積みたいです。

そうなんですよね。
実務経験が積みたいのに,実務経験がないと実務経験を積めないというジレンマありますよね……。でも Java でカタい開発を経験しながら,この調子で画面周りの学習も続けていったら,かなりなんでもできるようになりますよ。

なんでもできるようになりたいっすね笑

逆にやりたくないことあります?

営業ですね

営業かー笑

ブログに載せることも許可がもらえたので,後ろ姿を 1 枚撮らせてもらいました。ありがとう I さん!吹き出しに使わせてもらってます!

(伺ったのが遅い時間帯だったので、キャンプ生はほとんど帰っていました)

上記では省略していますが, I さんいわく,「崖っぷち系のひとは結構いる」とのことでした。 I さんは順調に選考を通過していますが,年齢を考えると結構驚異的です。「ふつうにカリキュラムをこなすだけ」の学習をしているひとだったら,もう少し就活には苦戦すると思います。

これを読んでくれているひとにこの温度感が伝わるか分からないのですがかなりキツイ条件からの IT 転職であっても「『ガチれば』余裕」です。

ぼくがメンターをしていた時代にも,30 歳を超えて飲食業から転職を成功させたキャンプ生がいました。彼もモーレツにノートを取っていて,勉強したことをマインドマップにまとめて,面接にそのノートを持っていって見せたそうです(30代だと「転職コース」にならず「学習コース」となるため授業料がかかりますが、転職成功すると返金してもらえます)

おそらくイメージ的には 「『 100m 走を 10 秒台で走れるようになる』難しさ」 ではなく, 「『いまから 100km 歩く』難しさ」 です。できる/できないで言ったらできますが,実際キツイ。そんな感じです。

新卒や 20 代中盤くらいのかたであれば,ここまでの頑張りは不要です。会社がお金を払って教育してくれますから。しかし,年齢的に不利でも,「じゃあ,教育は自分で済ませておきます。その過程であるていど適性も見抜けますよね? これだけガチるんで,やらせてくださいよ」とできるわけです。

こうした転職観は,人材不足が深刻化する現代にはそぐわないのかもしれません。

働かなかなくて済む世界の到来に向けて,ぼくらにとって労働が「頼まれたからやる」という,ある意味労働の本来の姿に移りつつあります。

しかし,いまはとにかく「学び,成長し続ける人材」が業界の大正義として掲げられてしまっている以上,ぼくらはやるしかありません。

では最後に,キャンプメンターのかたとのお話を載せたいと思います。

キャンプのメンターってどんなひと?

ひろきさんですよね?

はい,そうです。実は 1 度お会いしたことありますよね。ぼくがメンターをやめるタイミングで,アルバイトで入ってましたね。いまは…?

正社員になりました。

開発者にならずにメンターになったワケ

おおー。それはおめでとうってことなんでしょうかね。今さらなんですけど,なんで当時はアルバイトだったんですか?

当時開発職で転職活動していて,内定も出ていたんですが,ピンと来なかったんです。どこも同じに感じたというか…。それで,ドンドン動いてみようと思って。

どんどん動いてる間に社員になった笑

当時 Geek Job が拡大していて,専属のメンターを採用しようということになったんです。それで,自分を必要としてくれる場があるならぜひ,という感じで社員になりました。

開発はピンと来なかったようですが,いまの仕事は楽しいですか?

楽しいですよ。それで入ってるってのもありますからね。

おおー,よかった。
実はさっき営業のかたにも同じ質問をしたんですが,「楽しいことも楽しくないこともある」的な煮え切らない返事が来て,これでメンターが「仕事はつまらないけど,金のためにやってる」とか言ってたらちょっと記事的には使えないなと焦ってたんですよ笑

それはよかったです笑

開発って,もちろん人の役になってますけど,ぼくの場合はそれを実感しにくかったんです。メンターはダイレクトにユーザーがいますし,自分が分からないことに出会っても,「○○さんのために何とか調べよう」ってなります。

ぼくも講師なので,その気持ちはとてもよく分かります。

あと,うち( = Geek Job キャンプ)であるのは,割と人生崖っぷちだった人が来て,転職して人生逆転していくことが結構多いんですよね。
先日も 20 代でこれまでニートだった人が,無事内定を取れて……。単純に技術を教えるというだけじゃなくて,そうした逆転の一助になれる,貢献できるというのが大きいです。

あとは卒業生から「キャンプのカリキュラム大したことなかった」と言われるのを楽しみに待ってます。

あ〜!
受講生やキャンプ生って,ぼくらのこと「何でも知ってる人」みたいに見てきますけど,あれは恥ずかしいし,実際違うし,「そうじゃないんだ!」みたいな言い訳をしたくなりますよね。

そうなんですよね。カリキュラムでやっていることはあくまでも基礎ですから。

そう言ってきた卒業生はいますか?

1 回だけ言われたことあります笑

少ない笑

メンター業務

でも楽しいとはいえ結構キツくないですか? いま何人担当してるんですか?

だいたい 40 人くらいです。それで,日々実際に来るのは 20 人くらいです。

40 人!
それ対応できますか?

ぜんぜんできますよ。それしかしてないですからね。ソースコードチェックして理解度も把握できてます。ほとんどの時間がキャンプ生対応で,残りの時間でカリキュラム作ったりしてます。

ちなみにぼくの業態の場合だと,40 人の受講生がいる研修室だったら、ぼくの他に、講義を行わない質問対応専属の講師が 2 〜 3 名つくくらいの規模感です。そう考えると,Geek Job キャンプでもアルバイトのメンターがいるようなので講師比率でいうと同じくらいです。

逆に,これを下回る講師率の場合,相当仕組み化していないと,対応待ち時間が長くなると思います。

Geek Job キャンプに限らず,体験学習に行ったら,必ず質問タイムがあるはずなので,そこで以下の項目なんかは聞いてもいいかもしれません。

  • 受講者数
  • 1 日あたりの通学者数
  • 時間あたりのメンター(講師)数
  • アルバイトのかたの人数や比率

この数字を教えてくれない場合,なにか「負い目」があるのかもしれません。逆に,数字を教えてくれる場合, *アルバイトであってもきちんと技術回答ができるかたが多かったり,サービスの範囲を明確にできている* ということなので信頼が置けます。

ちなみに最近,業務時間外で勉強してることってありますか?

インフラですね。インフラコースの対応をしたいので。

インフラも奥深いですよね。ぼくも少しずつ勉強してます。

あと,むかしやってた Ruby on Rails をまたやりだしたってのもあります。休みの日は結構アクティブだったりずっと引きこもってたりと波がありますね。

アクティブな時は何してるんですか?

社会人サークルのバスケとかですね

思ってたよりアクティブだった!笑
たぶん聞いてると思うんですけど,ぼくいま悩んでる人に「いいから 1 回体験行ってから考えろよ」的なブログ記事を書こうと思ってインタビューしてるんですよ。なんか W さんの方から体験きたほうがいいよ的なのありますか?

体験課題の内容(ちょっとだけ)

体験課題の内容について、差し障りのない範囲で載せておきます。この辺は企業秘密なのであまり書けないと言うのと、ぜひ自分の目で確かめて欲しいので。

えーと……あっ,そういえば,ひろきさんのいたころと体験課題の内容が変わったのって知ってます?

知らないです!

いまって体験課題が大きく 3 種類に分かれてるんですよ。プログラミングコースとインフラコース,それから両方できる「プログラミング・インフラ」コースです。

「プログラミング・インフラ」ってどういうことですか?

ウェブサーバーを立てて,その上で PHP プログラムを書いて動かすんです。

なるほどね! それ頭いいですね!
ぼくがメンターだった頃から「プログラミングとインフラ両方体験したい」ってニーズはあったんですよ。で,当時は「じゃあ両方やりましょう」ってことで両方やってもらってたんですけど,いまはカリキュラムとして用意してるのか。

本当に何も知らないって人は,とりあえず「プログラミング・インフラ」から始めて,全体図を掴むといいですね。 あとプログラミングの体験課題は,昔はアホ犬と Web 電卓,巨大ソースの 3 種類でしたけど,アホ犬とWeb 電卓の間に中級の内容を挟みました。

あ〜,アホ犬と Web 電卓ってレベル差結構ありましたからね。

課題の構成も変えまして,**とにかくスモールステップで,かつ遠いところまでチャレンジできる** 内容になってます。

非常にキャンプ的な発想でいいと思います。課題が十分に分割されていれば,自己解決も,質問もしやすいですしね。本当はキャンプに限らず SIer 的な研修でも同じ手法が使えればいいんですが……。

あとは,実際に手を動かしてみて,メンターに質問してから,入るのか否か,コースをどうするかを決めたらいいと思います。

すごくまとまった感がある!

よかったです笑

補足:プログラミングスクールの講師について

プログラミングスクールの講師にアルバイトが存在すると聞いて「えっ?!」と感じたかたもいるかもしれません。

大前提として、 公務員にも、銀行員にも、チェーンの飲食店にも、非正規雇用の従業員はいます 。そして、 システム開発の現場にも、非正規雇用の従業員はあたりまえにいます 。なので「神聖なプログラミング学習の場に限っては、アルバイトなんていないはずだ!」と思ってらっしゃるなら、その考えは改めたほうがいいです。一部の高品質をウリにしたスクール以外、アルバイトのメンターはふつうに存在します。

そのうえで理解しておくべきことが 2 つあります。

転職支援型プログラミングスクールの特性

転職支援を行い、転職成約金を売り上げとするビジネスモデルの場合、必然的にアルバイトの割合が増えます。

ぼくのように「企業が、自社の新入社員を育成するために、外部の会社に依頼する」といった SIer 型の場合、いわゆる「新人研修」としてスパルタが求められます。要するに、 可能な限り短期間で、可能な限り多くのことを身につけさせる ということです。

この場合は、講師にもガンガン圧がかかりますので、ぼくの周りにはアルバイトはいません。また、お客様に「知りません」などとは口が裂けても言えないため、ベテランではないにせよそれなりの知識が必要です(教えるために必要というよりも、何重にも保険をかけているイメージ)。

これに対して、転職成約金を売り上げとするビジネスモデルの場合、ゴールは「内定」です。言い換えれば、もっとも合理的な企業とは「内定が取れるギリギリのところまで講師品質を落とし、コストカットすることができる企業」ということになります。

極限までコストカットしているからこそ、多くのスクールでは **受講費無料** というワケ分からないような制度が実現できていますし、さらに PC まで貸し出してくれるんですよ。そしてだからこそ、お金のないフリーターや無職であっても、 IT 業界に転職できるんです。

初心者にプログラミングを教える人間がベテランである必要はないし、ベテランでも持っていないスキルが必要

みなさんがプログラミング学習をする際の大いなる誤解が 凄腕エンジニアに最先端技術を学んで、最速で即戦力になれる というものです。

いや、なれます。なれますよ。なれる人もいる。しかし、それは抜群の適性と、鬼のような投下時間が必要です。 抜群の適性の自負と、鬼のような投下時間の覚悟の両方がある ならぜひ挑戦する価値はあります。

しかしそうでない場合、スマートなイメージとは裏腹に、非常に地味な積み上げ型の学習が必要となります。積み上げ学習でありながら、先に進んでからはじめて分かることもあります。

事前にお伝えした通り、可及的すみやかにイケてるエンジニアになり,南国でトロピカルジュースを飲みながら Ruby on Rails で開発したい というかたは対象読者から外しています。

そして、 まずはこの絶望的な現状から一手打ちたい。そのために実績を積みたい という場合、最先端の技術を使いこなすことは要求されません。 ふつうに Java でオブジェクト指向っぽい実装ができれば十分採用されます(どうしても不安だったら Java Silver も取ってみますか?)。

そんななかで講師やメンターに求められるものは、 IT スキルよりもむしろヒューマンスキルやマインドです。

メンターが知らなくったって、 質問してくれたあなたと一緒に調べればいい ですし、あなたの発する トンチンカンな質問 に対して共感的に耳を傾け、尊重しつつ行くべき道に誘導する能力のほうが大事です。

そうしたスキルは凄腕エンジニアだからといって身についているとは限りませんし、経験の浅い人だからといって不足しているものでもありません。

なので、ご自身の目標に照らして、どんなスクールに行くかを検討してみてください。凄腕エンジニアの教えてくれるスクールは、探せばかならず明記されています。

結論「体験に行け」。

ぼくは、「悩んでいるなら1秒でも早く始めればいい。そして、辞めるかどうかを判断する猶予を大きくすればいい」 と思っています。

「悩んでいる時間」は、常に「残り時間」を消費します。

にも関わらず、ひとは始めることを躊躇して悩み始めてしまいます。その悩みのタネが 「適性」「正解」 だと思います。

適性はあるよ。でも、やらなきゃ分からないよ。

IT 業界界隈でよく聞く言葉に 「適性」 というものがあります。

この言葉のせいで、IT 業界に対して過度な恐れを抱いたり、過大な期待を抱いたりするひとが多いように思います。あなたが体験に行かずに悩んでいるとすれば、「自分にもやれるだろうか」つまり、 「自分には適性があるだろうか?」 という不安があるのだと思います。

実際、 人によって適性の差はあります (と思います)。適性と意欲のある初学者は、新卒時の研修の数ヶ月で、ぼーっと過ごしていた情報系学部出身者(つまり経験歴 4 年)を抜き去ります。

しかしそれは、営業も、流通も、講師も同じです。プログラミングに限らず、英語も国語も数学も理科も社会もあります(むしろ、プログラミングにだけ適性がないと信じたがる人は何が理由なんでしょう…?)。ピンポイントで 数学 の適性もあれば、広く 学習 に対する適性もあるでしょう。

ぼくの個人的な考えですが、適性の正体は 好奇心のベクトル です。

適性とは市場から評価を受ける領域について、大きな好奇心を自然に抱けることです。思わず 「いい疑問だね。実は……」 と言いたくなるような疑問を、特別に意図せずともできてしまうことです。

いい疑問については答えとなる情報がたくさんあるし、その答えがそのまま実用的で、価値を生み出すものだったりします。結果、社会から見た評価が「適性アリ」となります。

(反対に「下手の横好き」は、市場から評価されない方向に好奇心のベクトルが向いている状態です。市場からは評価されないので「下手」ですが、本人は楽しいんだから悪いことじゃありません)

しかしまあ、そうやって言葉遊びをしてみたり、「自分はプログラミングに対して『いい疑問』を抱けるんだろうか」 と悩んでみたり、挙げ句の果てには 「プログラミング 良い 疑問 質問」 なんかで検索してみたり、そんなことをするのはもうやめましょう。

やってみないとわかりません。やりましょう。やれば分かります。

  • 1 日やれば、好きか嫌いか分かります。
  • 1 週間やれば、おおよその適性が分かります。

Geek Job キャンプ(だけじゃないと思います。多くのプログラミングキャンプ)が、なぜ 2 週間以内の退会を無料としているのか。

「やる気満々というわけではない、普通の人」でも 2 週間あれば適性の有無を見抜けると会社が考えたからです。普通なら 2 週間、全力なら 7 日間やって、向いてなければ速攻で辞めればいいんです。

IT 業界市場が伸び続けることを信じているなら、そのタイミングでインフラコースに転科するのもいいでしょう。 Web デザインを学習して「コードもかける Web デザイナー」を目指してもいいでしょう。

「プログラミングすること」が 目的 で IT 業界に転職する人はごく少数だと思います。

目的が分かっているなら、その目的に沿う範囲内で、IT 業界内でポジションチェンジしてもいいし、「プログラミング以外に IT の道はない。そしてプログラミングは全然ダメだ!」と思ったとしても「じゃあ何をしようか」と建設的に考えられるはずです。

「プログラミングスキル」だけで働いている人なんてほとんどいません。

コミュニケーションスキル、ドキュメントを読む力、書く力、プロジェクトマネジメント、不明点を聞いて解決する力……仮に開発者だとしても、プログラミングスキルの影響する範囲は限定的です。プログラミングの学習をしているときは忘れがちですが、ここを忘れなければ「プログラミングは大の苦手だけど開発者としての総合力が高い」というポジションだって目指せます。

スクールに教わるんじゃない。メンターに教わるんだ。

適性と並んで、行動を渋ってしまう理由が「そのスクールが 正解 (最適)なのか?」という疑問です。

ですが、この発想はすでに 前提がズレています

「良い悪い」「合う合わない」はスクールじゃありません。 メンターです。

学校を思い出してください。

公立の学校であれば、指導要綱のガチガチに決まった役所であり、公務員の働く場所です。

しかしどうでしょう。ぼくらは誰も「先生によって全然違う」とあたりまえに感じたのではないでしょうか。そして、自分の好きなA先生を悪くいう人もいましたし、友人の好きなB先生を自分はそれほど好きじゃないこともあったはずです。

学校の良し悪しは「カリキュラム」の良し悪しじゃありません。塾もそうです。「人」です。

「カリキュラムに教わる」のではなく、「人に教わる」 んです。

体験に行ったら、まずはメンターと会話しましょう。

そして、自分の身の上を話したり、メンターの身の上を聞いたりしましょう。

ビビッとくるまで、別なメンターに声をかけましょう。ビビッときたら 「あなたから教わるためにこのスクールに通おうと思っています。通ったら、どれくらいの頻度であなたに会えますか?」 と聞きましょう。

前述の通り、昨今のプログラミングスクールは、メンターの大部分をアルバイトや業務委託で用意しています。そのため、ビビッと来たメンターがいても、そのメンターといつ会えるかは確認しないと分かりません。

そこを言い渋るスクールだった場合は、言い渋るだけの 「後ろめたい理由」 があるのかもしれません。

もしかしたら週に5日間会えるかもしれないし、3日間会えるかもしれません。それを受け入れられるか、他のメンターはどうか、といったことを会話して確認していきましょう。

とにかく「このメンターに会いたい」と感じるか否かがすべてです。

「ジャッジする」という お客様目線 になるのではなくて、 一緒に働く仲間を見るような目線で判断する といいでしょう(特に Geek Job の場合、キャンプ生活を仕事の模擬として生活し、転職に役立てるという仕組みがあります)。

試せば、「試せば分かる」ということが分かる。

上記 2 つの理由ですが、どちらも結局 「試すしかない」 が答えです。適性も、合う合わないも、試さないと分かりません。

そして、体験に行くことで分かる、重要なポイントが1つあります。

体験に行けば、「体験に行けば分かる」ということが分かる ということです。

おそらくみなさんはまだ、プログラミング学習であれば手を動かすよりも

  • 「PHP Java どっち」
  • 「Java オワコン」
  • 「Java Ruby PHP 儲かる」

なんかで検索してみたり、体験学習に片っ端から行く前に「プログラミングキャンプ 比較」なんかで検索したりしていることでしょう。

では伺いますが、 それで何か分かりましたか?

かけた時間の割には、それほど大きな発見はなかったのではないでしょうか。同じ時間を使って体験学習に行って、プログラミングしてみたほうが、いろんな発見を得られたのではないでしょうか。

これは、みなさんに限った話ではありません。

「試せば分かる」ということ自体が、実際に試してみないと分からないんです。

世の中には「試せば分かる」系の言葉や仕組みが山ほどあります。

  • The proof of the pudding is in the eating.(プリンの味は食べてみなければわからない)
  • どんなプログラミング講師も絶対に言う言葉が「試せ」
  • REPL : Read-Eval-Print Loop
  • 『ゼロから作るDeep Learning 』の著者の言葉「作る体験はコピーできない」。
  • プロトタイピング

ではなぜこれらが 繰り返し 語られるのか。

「試せば分かる」というシンプルな原理原則が、多くの人にとってそれだけ、聞いたことはあっても腹落ちしていない、実践に至るのが難しいこと だからです。

「やってみなければ分からない」という当たり前すぎる前提を、ぼくらはすぐに忘れてしまうのです。

だからまずは試してください。試して、「試せば分かる」という当たり前の事実を実感してください。試して分かれば、判断はより早く、正確になるということを実感してください。

  • IT 業界が合っているか否かは、IT 業界に来てみればわかる
  • 自分にプログラミング適性があるか否かは、プログラミングをやってみれば分かる
  • 自分が学び続けるエンジニアになれるか否かは、学んでみれば分かる

言葉にすればシンプルです。

シンプルですが、「やらなければ永遠に分からない」という事実は残酷です。勇気を出さない限り、永遠に「試したこともないし、『試せば分かる』ことも知らない」ままなのですから。

適性についても、どのスクールが最適かも、行って体験してみなければわかりません。

繰り返しになりますが、自分で確認してください。ぼくを含めて、ほかの人の言葉を信じちゃダメです。

この記事の対象読者を絞りに絞っている理由

はじめにお伝えした通り、ぼくはこの記事の対象読者を もう内心ではやると決めた。だけど、自信がないから背中を押して欲しい」というひと に絞っています。

で、そんな人がどれくらいいるのかといえば、この記事を見た人の 2 割くらいでしょう。この記事の対象は絞りに絞りまくっています。

最後にこの点についてお話ししようと思います。

IT 業界に来ることが「あなた」にとっての幸せに繋がるかなんて、誰にも分からない

散々書いてきましたが、IT 業界に来ることが「あなた」の幸せに繋がるかどうかは、ぼくには分かりません。誰にも分かりません。

ぼく自身の個人的な考えを言えば、「現状維持なら幸せになれるのか?」もまた同じように分からないのだから、変化するほうの選択肢だけを殊更に取り上げて「うまくいくとは限らない」と いうのは、不公平だと思っています。

しかし、世の中にはそういうひとが思いのほか多いことを経験上知っています。なので、「上手くいかないかも…」と思っている人は最初から対象読者としませんでした。

「本当に幸せになれるんですか?」に答えられないので、「本当はもうやると決めた」人に宛ててのみ書きます。

ただ、参考程度に身のまわりの話をしておきます。

IT 業界も働き方改革の煽りを受けて、僕が 2019年度に実施している新人研修ではほとんどの現場で「残業禁止」の措置が取られています(終業時刻後にやる気満々系受講生から質問を受けていたら、運営から注意されたほどです)

これが開発現場全体にどう影響するのかは分かりません。ただ、「会社員」として働くほとんどの開発者は、今後、残業禁止ルールのなかで働くように世界が向かっていくでしょう。

「幸せ」についていえば、ぼく自身はこの業界に来て幸せになりました。そして、新人研修の現場で、受講生の多くはとても楽しそうに学んでいます。

だから、ぼくの見えている範囲でだけお答えすると 「たぶん幸せになれるよ」 というのが答えになります。

ぼくが提供できるのは「全力で背中を押すこと」。

ぼくは転職当事者であり、研修講師です。

自分自身転職がうまくいって幸せだし、仕事でも、IT 業界に就職した人たちに対して「君たちの選択は正しかった!一緒にたくさん勉強しよう!」と鼓舞する仕事です(もちろん技術も教えます)

そんなぼくが提供できるのは 「やると決めた人の背中を全力で押すこと」 です。

変な話ですが、人に決断させたらヤバイです。

あの人がイイって言ったからこっちとか、この人がダメって言ったからそっちとか。小学生じゃないんだから自分で決めましょう。

また、他人があなたに変わって決断するとき、その言葉の本質は「Yes」ではなく「No」だということにも注意してください。

  • 「○○ちゃんにはピアノは向いてないから、学習塾に行きなさい」
  • 「安定しているんだから仕事は××にしなさい」

これらの言葉の本質は、 No です。

あなたには判断する能力がないから、より一層判断力のある私が、あなたに変わって判断してあげよう、ということです。

これが、大昔なら話は別です。 1 つ間違えればマンモスに踏まれて死んでましたから。

でも現代は死にません。

死なない社会において、ぼくたちは間違えないことよりも、間違えたとしてもリカバリしながら進んでいくことを身につけるべきだと思っています。

とはいえ、背中は押してもらった方がいいです。

ぼく自身、いまも色んな人から背中を押してもらっています。

これは助力であり、プレゼントであり、言葉の本質は「Yes」です。

以下は漫画『BLUE GIANT』1巻からで、高校卒業後 Jazz で食べていこうとする主人公が、友人たちから Jazz をバカにされた日の夜のことです(PC版 kindle のスクリーンショットです)

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この「やれよ。とことん、おもいきりやれよ」は何度読んでも泣けてしまうポイントです。

ぼくのブログを読んでいる人なんて、多かれ少なかれ、あるていど苦しい思いもしながら人生を生きてきているひとだと思います。で、そんなぼくらは、いつも心のどこかで 「やれよ。とことん、おもいきりやれよ」を待っていた んじゃないでしょうか。

以下は漫画『僕のヒーローアカデミア』1巻で、能力バトル漫画なのに主人公がなんの能力も持ってないなか、ヒーローが主人公にかけた言葉です。

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これも泣けます。『BLUE GIANT』 のお父さんにせよ、『僕のヒーローアカデミア』のヒーローにせよ、仮に主人公が失敗したとして、彼らを責めるでしょうか?「軽々と応援なんかするな!」と怒られるべきでしょうか? ぼくにはそうは思えません。

Amazon リンクを貼っておくので、ぜひ読んでみてください。

人生に唯一悔いがあるとすれば

ぼくは新卒の際、公務員(裁判所事務官)になっています。

安定した生活を送りたいと思ったからです。

それまでの自分の人生を振り返ってみて、「安定した状態」を楽しいと感じたことなんて一度もなかったはずなのに、 「陽キャラではないから」 という不可解な理由で「安定した仕事」が自分に向いていると思い込んでしまいました。

事務作業が楽しいなんて思ったことはなく、むしろ大の苦手なのに 「陽キャラではないから」 という不可解な理由で事務仕事が自分に向いていると思い込んでしまいました。

公務員を辞めた後、司法書士試験を受けることにします。

それまでの自分の人生を振り返ってみて、暗記を楽しいと感じたことなんて一度もなかったはずなのに、 「せっかく法律を勉強したから」 という不可解な理由で、ガチ暗記試験を受けることに決めてしまいました。

なぜ周囲のひとがそんなに勉強できるのか、逆になぜ自分はそんなに勉強できないのか、という悩みもありました。

今思えば面白くなかったんでしょう。面白くなかったのですが、 「他に道はない」 という無意識の前提があって、「面白い」と思い込もうとしていたんでしょう。そして、ジリジリと新卒カードを失い、第二新卒カードも失い、もうすぐ20代を失うというところでした。

そうやって、それまでのぼくの人生で何よりも楽しかったことは塾講師のアルバイトをしたことだったり、ちょっとしたプログラムを書いたりすることだったはずなのに、そこを見ようとせず、その都度、もっともらしい理由をつけて変な選択肢に進んでしまいました。

ぼくはその選択自体を後悔していませんし、あの頃の自分だったら、あの選択をせざるを得ないと納得しています。

自分がいまの仕事について納得感を持って取り組めているのも、あの選択があったからだと思います。

なのですが……もしぼくに唯一悔いがあるとすれば、「もっとはやく、『やりたい』と思って、エイっと動けばよかった……かも」というものです(いわゆる「好きなことで生きていく」みたいなレベルの話ではなくて、もうちょっと地味な、職業選択の話です)

あの頃の自分は、IT 業界が深刻な人手不足だったことも、業界未経験であっても3ヶ月研修で詰め込んだら現場に講師として放り込まれることができることも、いや、そもそも ぼくでも需要がある ことすら知りませんでした。

なので、ぼくは、いま、「やりたい……けど、やれるかな……」と弱腰な あなた に「きっとできるよ!まずは迷ってないで、立ち止まってないで、試してみろよ!」と言いたいんです。

ご存知ですか?

IT 業界は 2019 年をピークに、人材供給が減少傾向に転じると予測されています。

にも関わらず、業界の市場は広がり続けると予測されています。

新卒市場であれば、大手の一人勝ちです。大手は金があるので、大量の新卒を取ります。びっくりするような人数です。

これに対して中小は、人が集まりません。

だから人手不足倒産するか、既卒でも積極的に取ろうとします。

みなさんが転職するにあたって、既卒であっても中小なら取ってくれます(インタビューでも 28 歳の、職を転々としていた既卒のかたが順調に転職活動をしていましたよね。僕自身も、正社員歴半年のフリーター 28 歳から、選べるほどの内定をいただき、やりたい仕事のできる会社に入れました)

IT の勉強は、それなりにキツイです。

初めてなら特にです。

でも、大部分の人は きついから、それなりで妥協 します。

その妥協した人たちでも、ちゃんと内定を得ています(なぜなら IT 業界も他の業界と同じで、スタープレイヤーがいると同時に、なんの努力もしない、やる気のない人もちゃんと存在しているからです)

だから、あなたがもしやる気でガチれるなら、圧勝できます。

年齢や職歴が不利であっても、ガチればイケます。

もしどうしても心配だったら、僕宛に連絡いただければ、相談にも乗ります(東京都内だったら交通費と喫茶店代をくれれば行きます)。

» ひろきppoi (@HrkPPoI) | Twitter

ガチりましょう。

ガチれば楽しいです。

大型資格試験と違って、 IT の勉強は、すぐに結果が見えます。合格か不合格か、みたいなものではなく、学んだことがそのまま使えます。

学ぶことが無限にあります。

一生かけて学べるだけのコンテンツが、もう既存の業界にあって、しかも今後さらに新しいものが出てきます。

そんな業界、ほかにありますか?

「へ〜!そうだったんや」に満ちた職業人生を送り、しかも、「知っている」ことがそのまま価値として自身に蓄積される。「人生逆転」はないかもしれないけど、コツコツ進むカメのような勝利ならある。

会話や雑談が苦手でも、どんな業界人も「IT」という共通の話題があって飲み会は盛り上がります。会話や雑談が得意ならそれだけで一目置かれてプロジェクトの中核メンバーになれます。

ガチりましょう。

やってやりましょう。

これから、このあと、 また「でも言語決まらないしな…… Java と PHP の比較を調べてみようかな……」とモニター越しの人生を歩むのか 、それとも 「いいや。何も決めてないけど、まずはやってみよう。やってみながら、分からないことを聞いたり、オススメの本を教えてもらったり、その都度学習しよう」と動き始めるのか

選ぶことができます。

ぼくは 2016年の9月に、4 回落ちた司法書士試験から撤退することを決めて、Geek Job キャンプの体験入学に行きました。

そして、午前中はアルバイトを続けながら、キャンプに通って、土日も勉強して、キャンプの勉強会では発表もして、転職メンターには「厳しい現実(年齢・職歴的な意味で)も見ていかなければならい。全部の面接を通るつもりで頑張りましょう」とか脅されてメンタル半病みになったり、でも無事に複数の内定を得て、業界で働き始めて、いまに至ります。

いまこの瞬間も含めて、キツイことは結構ありました。

ありましたけど、あの、アルバイトで野菜を切っては試験問題を暗記する日々と比べて、 圧倒的に「生きている」実感があります

あの机に向かうだけの日々や、試験撤退をするかどうかを悩んでいる日々や、どのスクールに通うかを悩んでいた日々、 あの頃は本当に「生きている」実感がありませんでした 。いろんな可能性があると頭で理解していながら、可能性は非現実で、現実は少しずつ少しずつ八方塞がりに進んでいる、そんな感覚でした。

あなたがもし、いま、自信を持って「生きている実感がある」と言えるなら、そんなに急がなくてもいいかもしれません。

でも、 何か停滞しているような気がしていたり、焦りを感じていたり、自分の人生は自分では変えられないと言うような無力感を感じていたりしたら、動きましょう 。怖くても動きましょう。死にます。動いていても、動かなくても、やがて寿命で死にます。そして、それまでは死にません。

現代では意識しづらくなっていますけど、動かないほうがリスクです。 獲物を取りに動くべきです。獲物はあっちかなこっちかなと動き回るべきです。それが自然の摂理です。

こんだけ背中を押せばもう大丈夫ですか?

大丈夫。もしプログラミングが全然楽しくなくても、課題がさっぱり分からなくても、その体感をもとに判断したり、方向転換したりすればいいんです。その体感は、迷っていただけでは絶対に得られなかった「生のデータ」なんですから。

行ってらっしゃい!

*1:妻もその一人です