いまに対する不安や不満を抱き,将来への期待と希望を抱くみなさんにあっては,「IT業界」への転職の足がかりとしてプログラミングキャンプを検討していることかと思います。そして,その情報の多さ,賛否両論さに「何を信じればいいんだ!」と悩んでらっしゃることかと思います。
ぼくの価値観は偏っています。
ぼくはキャンプ卒業生のプログラミング講師(そしていまの仕事が自分史上いちばん楽しい)ですので,話す内容は「プログラミングキャンプええやん! IT 業界ええやん!」になりがちです。
そのことはご承知おきしていただいた上で,ひとつ,読んでほしい記事があります。
この記事を読んでどう感じましたか?
ぼくは「大チャンスじゃん!この記事がバズってる間に早くキャンプ行けよ!!」と感じました。
※ 元記事は非常に配慮ある記述がされており,「ディスられている」という表現は過剰です。しかし,プログラミングキャンプを検討中のみなさんには、過剰なタイトルを書いてでも読んでいただく価値のあるものだと考えました。お詫びします。
キャンプ卒業生の基準が下がっている!
上記ブログを持ち出すまでもなく,プログラミングキャンプ卒業生の理解レベルは,まちまちです。必ずしも高くありません。
そして,プログラミングキャンプだけでなく,めちゃくちゃコストをかけて実施する企業研修であっても同じです。
必ずしも受講後の理解レベルは高くありません(もちろんコストをかけるほど、効果は上がります)。
あたりまえのことを言いますが,「理解レベル」は 100 人いれば 1 位 から 100 位までいるのです。
それ以上でも,それ以下でもありません。
「◯◯のひとが理解度低かった」のではなく、「◯◯のひとのなかには理解度が低いひとがいた」なのです*1。
ぼくらはその上で,上記ブログのような意見に歓喜すべきです。
なぜなら,上記ブログのような意見が広まれば広まるほど「マジメに頑張った人間が,そのことを説明するだけで歓迎される」世界になるからです。
たとえばプログラミングキャンプで,以下のようなことを自分で/友人と一緒にやってみてはどうでしょう?
- VPS や PaaS を自分で契約して、自分で書いたプログラムを実際に動かしてみる
- 便利クラスを作ってみる
- 終盤で作成した大きいアプリケーションについて,クラス同士の関係を図化してみる
たとえば学習を始める前に,以下のようなことを心に誓ってみてはどうでしょう?
- 分からないことがあったらメモをして,卒業までに分かるようにする
- プログラミングキャンプ中に名前の上がった本はすべて買って,分からなかったとしても読んでみる
- プログラミングキャンプで学習したことについて,ブログを書く
そして,面接の場でそれを伝えましょう。
こういうことをやりました。カリキュラムはこれで、自分はこう感じたので、カリキュラムに加えてこれをやりました。ほの過程でこれが分かるようになりました。ここまでは分かり,ここからはいま学習中です。頑張ります!
簡単に内定が出ますよ(本当ですよ、誰か現職に聞いてみてください)。
上記ブログ的な考えが広まるほど、採用担当者は疑い半分、諦め半分になっていきます。
- 「プログラミングキャンプ卒業生って言っても,カリキュラム通りにコピペ半分で作ってるんじゃないかな〜?」
- 「でも自社の採用条件じゃ,そんなひとくらいしか来ないのかな〜?」
そんななか,ちゃんと自分の理解状況を言葉にでき,取り組みを可視化でき,周囲と差別化することができれば,本当に楽勝に内定が出ます(ちなみに、そんなことやってる人はほとんどいません。なぜなら、そんなことやらなくても、とりあえずは内定が出るからです)。
だから,上記のようなブログを見たら,こう思ってください「よっしゃー!経歴がアレな俺でも就職できるチャンスじゃん!」。
IT 業界で働くことも同じ
まったく同じことが,IT エンジニアについても言えます。
IT エンジニアに対する悪口が、少なからずネットに書かれています。
- コミュニケーション能力が低い
- 論理的思考能力が無い
- 何もマネジメントできない
- 責任感がない
これらの言い分が事実なのかは知りませんが、きっと「そう思ったのは事実」なのでしょう。
であれば、
- ちゃんとコミュニケーションを取るように心がけ
- 論理的に思考できるよう訓練し
- 自分の管理対象を明確化し、
- 責任感を持つ
だけで「アイツいいじゃん!」となります。
知識や経験が足りなくても、「まあ、結構がんばってるよね👍」となります。現実にぼくは IT 業界に来て 2 年も経っていませんが,講師としてやっていけています(かなり勉強しましたが)。
知識や経験があるなら引っ張りだこでしょう。
なので、ネットに業界の悪口が書かれていることはポジティブに受け取り、「なら安心だ!」と挑戦してみてください!
クソったれな社会で、生きていこう!
日本では「ほぼ餓死しない社会」が到来しつつあるのに、自殺がバンバン起きています。そして、有名人が「生きろ!」という旨の発言をすると、すぐに不適切だの過激だの苦しい人への配慮が足りないと批判が飛び交います。
多くの業界が人手不足で騒いでいるのに、働き先がないとあえいでいる人たちがいます。そして、新しく生まれた仕事は将来性だのみっともないだのと否定されています。
ぼくはいまの社会について「理想が到来した!」とは思えません。
それでも、まあ、気を取りなおして「いい時代だ!」と言うようにしています。
そして、気心の知れた人たちと酒を飲みながら「いい時代だ!」と言ってみたり「この世はクソったれだ!」と言ってみたりしています。
プログラミングキャンプも、IT 業界も、同じようなもんです。
キツかった現場自慢大会や理不尽な仕打ち自慢大会が開催されることもしょっちゅうありますし,ぼくの同期はほとんど転職しています(悪く見れば安寧の地を見つけづらく,良く見れば潰しがきく)。
それでもまあ,酒でも飲みながら,楽しく生きています。
このクソったれな社会を、お互い笑って、生き抜きましょう!
*1:この辺りを突き詰めていくと「じゃあ講師いらないじゃん」と言う声も聞こえて来そうなのですが,これは別な機会にお話ししたいです。